あなどれないね、世唯くん。



***


次にわたしが目を覚ましたのは翌朝のことだった。

昼と夜、ごはんをまったく食べずにひたすら眠り続けてしまった。

けれど、よく寝たおかげか昨日より体調は良くなっていた。


ふと、寝たままベッドの横を見ると、昨日までいてくれていた世唯くんはいなくなってて。


もちろん、ずっとそばにいてもらうことなんてできないとはわかっているけど、つながれていた手の温もりが今もまだ恋しく感じる。


あれから、世唯くんはいつ帰ったのかな……?

次会ったときちゃんとお礼言わないと。


昨日よりはよくなったとはいえ、まだ身体のだるさが少し残っているし、熱っぽさがある。

今日は普通に平日で学校があるけど、たぶん休むことになるかな。


壁の時計で時間を確認してみれば、朝の7時半。
いったん起きて、リビングに行こう。

お腹も空いたし。

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