あなどれないね、世唯くん。



「あらっ、糸羽おはよう!
体調どう〜?昨日からずっと目覚まさずに寝てたのよ?」


リビングに行くといつもと変わらずお母さんがいて、朝ごはんの準備をキッチンでしていた。

お父さんはまだ起きてないのかな。


「んー、昨日よりはよくなったかな」

「そう〜。とりあえず熱測っちゃいなさい?それと昨日から何も食べてないからお腹すいたでしょ?今お粥作ってあげるから」


「うん、ありがとう」

いったんソファに座り、熱を測ると体温計に表示された温度は37.5。

昨日よりは下がったけど、まだ微熱気味。

窓の外をボーッと眺めていると、お母さんがリンゴを切ってくれたみたいでそれを持ってきてくれた。


「とりあえず、これ食べてなさいね?熱はどう?」

「まだ微熱気味かな」


「そう〜。じゃあ今日は学校お休みしないとね。千景くんには体調良くなってからきちんとお礼言わないといけないわね」

< 310 / 339 >

この作品をシェア

pagetop