あなどれないね、世唯くん。
そんな顔してないのに……っ。
世唯くんはなかなか止まってくれなくて。
このあと抑えるのにとても大変だった。
ずっとキスしてばかりで、唇が腫れちゃうんじゃないかってくらい。
止まってってお願いしても「いとが可愛すぎるから無理」とか言ってなかなか離してもらえないし。
必死になって抵抗しても「いとは俺を狂わせるのが得意だね」とかわけのわからないこと言われて。
結局、世唯くんが満足するまでその日は離してもらえず……。
「ホワイトデーは何お返しにしよーか」
なんて、ぜったいよからぬことを考えているに違いないと思いながらも。
とびきり甘い……ううん、甘すぎるくらいのバレンタインはこうして幕を閉じた。