あなどれないね、世唯くん。
痛みで、甘く溺れて。
2月が終わり、もう早くも3月の下旬を迎えた。
学校は春休みに入り、4月になれば3年生になる。
あっという間だった2年生。
もう高校生活もあと1年しかないんだって思うと、とても貴重だなと。
3年生になっても変わらず世唯くんと同じクラスだったらいいのになぁ…と、ボケッとそんなことを考えていると。
「いーと。なんかさっきからボーッとしてる」
「えっ、あっ、そうかな」
わたしの真横に座っている世唯くん。
実は今日……なんとびっくり、わたしは世唯くんの家に泊まりにきております。
春休み中なので、時間を気にすることなく一緒にいられるし、せっかくだから泊まって欲しいとお願いされて、泊まることに。
お母さんには世唯くんが泊まってもいいか許可をとってくれて。
お母さんはもちろんノリノリでオーケーしてくれて、お父さんは少しさびしそうだったけど、反対はしなかった。