あなどれないね、世唯くん。
これ以上そばにいたら本当にドキドキしすぎて倒れてしまいそう。
「……まあ、あんまいじめすぎると、いとが茹でだこみたいになっちゃうからこのへんにしておこーかな」
「ゆ、茹でだこ……」
「お風呂に入る前に茹でられちゃったね」
「だ、誰のせいですか……」
こうして、やっと世唯くんはお風呂に入ってくれた。
15分ほどで出てきて、そのあとわたしが1時間半くらいお風呂に入って。
出てから髪を乾かしたり、いろいろやっていたら夜の10時を過ぎていた。
世唯くんの近くにいると心地がいいせいか、ふわふわした気分になって眠くなってしまう。
ソファに座り、隣にいる世唯くんにもたれかかるように頭をコツンと乗せる。
「眠い?」
「ん、少しだけ」
目を擦って、世唯くんの顔を見ると優しく笑っていて頭をよしよし撫でてくれる。
「もうベッドいこっか」