あなどれないね、世唯くん。
噛みつくようなキス。
タガが外れたように、息もするひまもなくて、ついていくこともできない。
キスだけでいっぱいいっぱい。
これから先起こることなんて、予想もできない。
キスより先なんて…したことないから。
ただ、世唯くんにすべてをあずけるしかない。
「せ、い……く……んっ」
「はぁ……っ、無理ほんと可愛すぎ」
もうどこに意識を向けたらいいのかわからなくて、されるがままなるけれど
身体に触れられるたびに、甘ったるい声が漏れて、それが抑えられない。
「ん……っ、それやだ……っ」
「声抑えないで。甘い声聞かせて……」
想像以上に恥ずかしくて熱い……。
ジワッと涙で視界がにじむと、世唯くんが指で涙を優しく拭ってくれる。
そのまま、不安をかき消すように優しく甘いキスをしてくれる。
こんなに甘いの知らない……っ。
どんどんおかしくなって、自分がわからなくなる。