あなどれないね、世唯くん。
これはどう頑張っても……というか頑張りどころがないあまり物なので、ますます世唯くんとの隣の確率が低くなる。
ちなみに、1番最初にクジを引くのはなんと世唯くん。
窓側の1番前の席に座っているから。
教室では端っこと端っこ同士。
世唯くんからどんどんクジを引いていき、最後の1枚がわたしの手元に残った。
「よし、じゃあ最後の花町まで引いたから自分の番号確認してなー。番号は先生が今から黒板に書くから」
そう言われて手元クジを見る。
紙に書かれた番号と、黒板の番号を照らし合わせる。
あ……わたしの席また1番後ろだ。
窓側の列の隣。
おしかったなぁ、どうせなら窓側の端っこがよかった。
ここを狙う人はたくさんいるから。
なんたって、1番後ろの端っこは先生から死角だから。
まあ、端っこに近いからいいほうかな。
今までも後ろだったから席の移動もラクだし。