あなどれないね、世唯くん。
甘えて、わがまま。
ある日のお昼休みのこと。
いつもどおり世唯くんに会いに行った。
扉をガラッと開けて、真っ先に視界に飛び込んできた世唯くんがソファで眠っている姿。
たしか2時間目から今に至るまで教室にいなかったから、ここでサボっていたに違いない。
もう……学校に来てるなら授業受ければいいのに。
世唯くんがサボるのは珍しいことじゃないけど。
……なんて思いながら眠り世唯くんに近づいて身体を揺すった。
「世唯くん、起きて。お昼休みだよ」
わたしが声をかけると、いつもすぐ反応するけど今日は少し鈍い。
……というか、なんか顔色が悪いように見えるのは気のせい?
すると、少ししてから世唯くんの身体がピクッと動き、閉じていたまぶたがゆっくり開いた。
かと思えば、世唯くんはボーッとわたしの顔を見つめたまま。
そしてわたしの腕をつかんで引き寄せて、わたしのお腹に顔を埋めた。