あなどれないね、世唯くん。



「……やっぱ糸羽の身体っていいね」

「……っ?」


「なんだろ、ほどよくムチムチしてる」

「なっ……!そ、それ失礼だよ…っ!」


世唯くんってほんとデリカシーない。
女の子の身体のことについてこんなストレートに言ってくるなんて。

しかもムチムチって……。


「……柔らかいからずっと触れたくなる」

「っ…、」


だ、騙されちゃダメだ、流されちゃダメだ自分…!

って思うのに、それを考えさせないくらいの世唯くんからの甘い刺激。


「はぁ……やば、抱きつぶしたい」

「っ!?」


「……なんてね」


そうささやくと、身体をくるりと回されて、唇に軽くチュッとキスをしてきた。


「ほんとはもっとしたいけど……。
いとに風邪うつったら困るから我慢する」

「うぅ……っ」


「いとが風邪ひいたら会えなくなるから。
あ、でも俺が看病してあげよーか?」

「だ、大丈夫です…!!」


世唯くんに看病なんて頼んだら、それこそ弱ってるとき何されるかわかんないし。


そして結局、世唯くんが眠るまでわたしは離してはもらえなかった。

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