見習い夫婦~エリート御曹司と交際0日で妊活はじめます~
それもつかの間、なぜか怪訝そうに部屋を見回すお母様から、思いもよらぬ言葉が口にされる。
「ところで、婚約者さんはどこ? ここで一緒に暮らしているのよね?」
私と周さんはフリーズし、目だけをパチパチとしばたたかせる。婚約者はちゃんとここにおりますが……。
なんと、私だとは思っていないらしい。こんなド庶民がお相手だと信じられないのだろうか。
とにかく誤解を解くため、めちゃくちゃ気まずいが、そろそろと片手を挙げる。
「婚約者は……私、です」
それを聞いたお母様は、一瞬ぽかんとした。そして、ものすごく驚いた様子で目を見開き、片手を口に当てて叫ぶ。
「お手伝いさんじゃなかったの!?」
ああ、そう勘違いしていたのか。確かに、あの場面を見たら手伝いの人間だと思われるのも納得だ。
私は苦笑するも、すぐに姿勢を正し、タイミングを逃してきちんと挨拶していなかったことを詫びる。
「すみません、申し遅れました。泰永 希沙と申します」
「希沙さん、こちらこそごめんなさい。てっきり周が新しい人を雇ったのかと……。自分で庭の整備をするなんて偉いわね」
「いいえ、とんでもないです……!」
「ところで、婚約者さんはどこ? ここで一緒に暮らしているのよね?」
私と周さんはフリーズし、目だけをパチパチとしばたたかせる。婚約者はちゃんとここにおりますが……。
なんと、私だとは思っていないらしい。こんなド庶民がお相手だと信じられないのだろうか。
とにかく誤解を解くため、めちゃくちゃ気まずいが、そろそろと片手を挙げる。
「婚約者は……私、です」
それを聞いたお母様は、一瞬ぽかんとした。そして、ものすごく驚いた様子で目を見開き、片手を口に当てて叫ぶ。
「お手伝いさんじゃなかったの!?」
ああ、そう勘違いしていたのか。確かに、あの場面を見たら手伝いの人間だと思われるのも納得だ。
私は苦笑するも、すぐに姿勢を正し、タイミングを逃してきちんと挨拶していなかったことを詫びる。
「すみません、申し遅れました。泰永 希沙と申します」
「希沙さん、こちらこそごめんなさい。てっきり周が新しい人を雇ったのかと……。自分で庭の整備をするなんて偉いわね」
「いいえ、とんでもないです……!」