見習い夫婦~エリート御曹司と交際0日で妊活はじめます~
休憩に入ると、人もまばらなロビーへ一目散に向かい、心晴さんと再会を喜び合った。
変わらず若々しい彼女は、正面から私の両腕を掴んで満面の笑みを浮かべる。
「希沙ちゃんが元気そうで本当によかった。しかも、ちょっと綺麗になってない?」
「そうかな」
自分ではまったくわからないが、綺麗になったと感じてもらえるのは素直に嬉しい。
手で頬を押さえていると、心晴さんは目を細めたニヤけ顔で頷く。
「まあ当然か。未来の旦那様に恋してるんだもんね」
面と向かって言われると恥ずかしくて、私は肩をすくめる。そういえば、心晴さんにはすべて打ち明けていたんだった。
静岡にいた頃は、結婚はおろか恋愛すら縁遠かった私が、今やこの状態だもの。人生って本当にどうなるかわからない。
「結婚願望なんて全然なかったくせに、今はまったく逆のこと考えてます。子供のことも……。自分が母親になるって、想像もできなかったのに」
「そういうのは、本気で愛する人ができて初めて持てるものだったりするからね」
視線を宙にさ迷わせて本音をこぼす私に、心晴さんが穏やかな調子で返す。
彼女の言葉はストンと胸に落ちて、ああ、確かにそうだと納得させられた。
変わらず若々しい彼女は、正面から私の両腕を掴んで満面の笑みを浮かべる。
「希沙ちゃんが元気そうで本当によかった。しかも、ちょっと綺麗になってない?」
「そうかな」
自分ではまったくわからないが、綺麗になったと感じてもらえるのは素直に嬉しい。
手で頬を押さえていると、心晴さんは目を細めたニヤけ顔で頷く。
「まあ当然か。未来の旦那様に恋してるんだもんね」
面と向かって言われると恥ずかしくて、私は肩をすくめる。そういえば、心晴さんにはすべて打ち明けていたんだった。
静岡にいた頃は、結婚はおろか恋愛すら縁遠かった私が、今やこの状態だもの。人生って本当にどうなるかわからない。
「結婚願望なんて全然なかったくせに、今はまったく逆のこと考えてます。子供のことも……。自分が母親になるって、想像もできなかったのに」
「そういうのは、本気で愛する人ができて初めて持てるものだったりするからね」
視線を宙にさ迷わせて本音をこぼす私に、心晴さんが穏やかな調子で返す。
彼女の言葉はストンと胸に落ちて、ああ、確かにそうだと納得させられた。