見習い夫婦~エリート御曹司と交際0日で妊活はじめます~
「橘さんの娘さん、クリスマスを一緒に過ごす相手はできたの?」
「あの感じだといないわね。まだ一柳さんを想ってるのかしら」
この声は、先ほど早番で上がった熟女組の皆さんだ。まだ話していたのか。しかも、周さんの名前が出てくるとは気まずすぎる。
またあとで来よう……と引き返そうとした瞬間、気になる内容が耳に入ってくる。
「泰永さんが嫁候補になれたならうちの子だって……って思ってたけど、もしかしたら彼女が選ばれたのは必然的なのかも」
橘さんの声に反応して、踏み出そうとした足を止めた。他のおば様方も不思議そうに聞き返す。
「必然的? どうして?」
「彼女が着ていた着物に紋がついてたの。『祖母の代から受け継いでいる』と言っていたから、あれはきっと女紋ね。昔は裕福な家が使っていたものらしいから、先祖はいい身分だったのかも。本人は知らなそうだけど」
そういえば、数か月前にトレヴァーさんをもてなしたとき、私が着付けようとした祖母の着物を、橘さんは品定めするように見ていたっけ。
背中についているあの紋は、女紋というものなのか。深く気にしたことはなかったが、裕福な家が使っていたとなると興味深い。
「あの感じだといないわね。まだ一柳さんを想ってるのかしら」
この声は、先ほど早番で上がった熟女組の皆さんだ。まだ話していたのか。しかも、周さんの名前が出てくるとは気まずすぎる。
またあとで来よう……と引き返そうとした瞬間、気になる内容が耳に入ってくる。
「泰永さんが嫁候補になれたならうちの子だって……って思ってたけど、もしかしたら彼女が選ばれたのは必然的なのかも」
橘さんの声に反応して、踏み出そうとした足を止めた。他のおば様方も不思議そうに聞き返す。
「必然的? どうして?」
「彼女が着ていた着物に紋がついてたの。『祖母の代から受け継いでいる』と言っていたから、あれはきっと女紋ね。昔は裕福な家が使っていたものらしいから、先祖はいい身分だったのかも。本人は知らなそうだけど」
そういえば、数か月前にトレヴァーさんをもてなしたとき、私が着付けようとした祖母の着物を、橘さんは品定めするように見ていたっけ。
背中についているあの紋は、女紋というものなのか。深く気にしたことはなかったが、裕福な家が使っていたとなると興味深い。