見習い夫婦~エリート御曹司と交際0日で妊活はじめます~
「なら、生理的に不快ではないということだ。それがわかって、ひとつ不安がなくなったんじゃないか」
「ま、まあ……」
確かにそうなのだけど、あなたは毎度不意打ちが過ぎますよ。
小さく頷きながら内心物申していると、わずかに甘みを帯びたこの部屋の空気を散らすかのごとく、一柳さんは淡々と話しだす。
「さっき君も言った通り、一柳家の嫁になるには努力をしてもらわなければならない。まずは怠けた生活を叩き直すつもりだが、この先も粉骨砕身してもらうことがいろいろと出てくるだろう」
「不安がひとつ解消されたのに、今また増えましたよ……」
思わず茶々を入れてしまった。努力はするつもりだが、粉骨砕身とまで言われるとやや気が滅入ってくる。
微妙な顔をする私に構わず、一柳さんは「だが」と話を続ける。
「俺も、君に愛してもらえるように努力しよう。そして、全力で君を守る。結婚を受け入れてくれるのなら、こちらもそれ相応の気持ちで真摯に向き合うのが流儀だからな」
力強い声でされた宣言に、私は目を見開いた。彼の言葉には不安が霞むくらいのパワーがあって、心が軽くなっていく。
「ま、まあ……」
確かにそうなのだけど、あなたは毎度不意打ちが過ぎますよ。
小さく頷きながら内心物申していると、わずかに甘みを帯びたこの部屋の空気を散らすかのごとく、一柳さんは淡々と話しだす。
「さっき君も言った通り、一柳家の嫁になるには努力をしてもらわなければならない。まずは怠けた生活を叩き直すつもりだが、この先も粉骨砕身してもらうことがいろいろと出てくるだろう」
「不安がひとつ解消されたのに、今また増えましたよ……」
思わず茶々を入れてしまった。努力はするつもりだが、粉骨砕身とまで言われるとやや気が滅入ってくる。
微妙な顔をする私に構わず、一柳さんは「だが」と話を続ける。
「俺も、君に愛してもらえるように努力しよう。そして、全力で君を守る。結婚を受け入れてくれるのなら、こちらもそれ相応の気持ちで真摯に向き合うのが流儀だからな」
力強い声でされた宣言に、私は目を見開いた。彼の言葉には不安が霞むくらいのパワーがあって、心が軽くなっていく。