お見合い相手のお姉さん・・・好きになってもいいですか?
3 重い荷物を一緒に
それから数日後の休日。
結人は家でのんびりしていた。
結人は今は家から離れて、タワーマンションから徒歩で10分くらいの場所にあるマンションを借りて一人暮らしをしている。
男性の一人暮らしにしてはちょっと広いマンションは3LDK。
キッチンとダイニングと部屋が3つある。
玄関から入って手前の部屋はタンスと机が置いてある仕事部屋。
奥に行ってダイニングと洋室があり、洋室はソファーとテレビを置いて寛げる場所になっている。
洋室の奥に寝室があり、南向きの部屋で日当たりも良い。
ソファーで寛いでいる結人。
休みの日はラフな格好で過ごしている結人は、グレーのスウェットを着ている。
本を読みながらゴロンとしている結人。
ピンポン。
チャイムが鳴り、モニターを見ると、女性が一人写っていた。
玄関に向かいドアを開ける結人。
「あ、お兄ちゃんまたそんな恰好して。休みの日でも、ちゃんと着替えって言ったでしょう? 」
「あ? うるさいなぁ」
やって来たのは妹の遥香。
23歳の遥香は、看護師で病院に勤務している。
顔立ちは北斗と似ていて可愛い顔をしている。
髪は後ろでまとめて、今日はラフな青いブラウスにジーンズ。
「ねぇお兄ちゃん。この前頼まれた薬の袋だけど。分かったわよ、何の薬か」
ソファーに座って、春香が言った。
「あの薬は、心臓が悪い人が飲む薬」
「心臓? 」
「うん、そんなに毎日飲むわけじゃない様なの」
「そうか」
「あの袋、どうしたの? 」
「ああ、ちょっと会社の子が落として行ったから。気になっただけだよ」