お見合い相手のお姉さん・・・好きになってもいいですか?
3 重い荷物を一緒に





 それから数日後の休日。

 
 結人は家でのんびりしていた。


 結人は今は家から離れて、タワーマンションから徒歩で10分くらいの場所にあるマンションを借りて一人暮らしをしている。


 男性の一人暮らしにしてはちょっと広いマンションは3LDK。


 キッチンとダイニングと部屋が3つある。


 玄関から入って手前の部屋はタンスと机が置いてある仕事部屋。

 奥に行ってダイニングと洋室があり、洋室はソファーとテレビを置いて寛げる場所になっている。


 洋室の奥に寝室があり、南向きの部屋で日当たりも良い。



 
 
 ソファーで寛いでいる結人。

 休みの日はラフな格好で過ごしている結人は、グレーのスウェットを着ている。




 本を読みながらゴロンとしている結人。


 ピンポン。

 チャイムが鳴り、モニターを見ると、女性が一人写っていた。


 玄関に向かいドアを開ける結人。


「あ、お兄ちゃんまたそんな恰好して。休みの日でも、ちゃんと着替えって言ったでしょう? 」

「あ? うるさいなぁ」


 やって来たのは妹の遥香。

 23歳の遥香は、看護師で病院に勤務している。

 顔立ちは北斗と似ていて可愛い顔をしている。

 髪は後ろでまとめて、今日はラフな青いブラウスにジーンズ。



「ねぇお兄ちゃん。この前頼まれた薬の袋だけど。分かったわよ、何の薬か」


 ソファーに座って、春香が言った。


「あの薬は、心臓が悪い人が飲む薬」

「心臓? 」

「うん、そんなに毎日飲むわけじゃない様なの」

「そうか」

「あの袋、どうしたの? 」

「ああ、ちょっと会社の子が落として行ったから。気になっただけだよ」

< 24 / 59 >

この作品をシェア

pagetop