お見合い相手のお姉さん・・・好きになってもいいですか?
4 あれ? 母さん?
翌日。
結人と紗良はいつもより遅い時間まで、ぐっずり眠っていた。
ピンポーン。
チャイムが鳴ったが、結人も紗良もぐっすり眠ったままで気づかない。
カチャッ。
鍵の開く音がした。
「結人? まだ寝ているの? 」
女性の声が聞こえ、結人が目を覚ました。
「結人? 」
静かに寝室のドアが開いた。
「ん? 」
結人は寝ぼけ眼でドアを見て、ハッとなった。
「あ・・・」
入った来た女性は・・・
「母さん、どうしたの? 」
平然と結人は言った。
ドアの傍できょんとした顔で立っている女性は、結人の母トワ。
結人と似た顔立ちで、綺麗な美人系。
ゆったりとしたロングワンピースに、長い髪は後ろでまとめている。
「結人・・・あなた・・・」
トワは結人の隣で寝ている紗良を見て、驚いている様子。
「ん? 」
結人はハッとなり紗良を隠した。