お見合い相手のお姉さん・・・好きになってもいいですか?

 
「それより、紗良ちゃんの着替えはどこ? 」

「ああ、昨日の夜に全部洗濯機に入れて、乾燥までかけてるよ。まだ動いているから、出来上がってないみたい」

「それじゃあ紗良ちゃんの着替え、買ってこなくちゃいけないわね」

「ん? 下着ならあるけど」

「下着だけじゃダメじゃない。ちょっと待っててね」


 トワは寝室から出て電話をかけ始めた。


「ごめん、突然母さんが来てしまって」

「い、いいえ。・・・」

「母さん、紗良の事気に入ったみたいだよ」

「え? 」

「だって、葉菜の時はあんまり喋らなかったし。他の人の時だって、あんなに笑わなかったから」

「そうなんだ・・・」

「とりあえず起きるか」


 
 紗良は着替えが洗濯中で、下着だけは結人が前に買っておいてくれた物があったが服がない為、結人のティーシャツを借りた。

 大きめのティーシャツは紗良には、ワンピースのようになった。



「2人とも、朝ご飯まだでしょう? 」


 トワがちょっとぎこちない手つきで、朝ご飯の準備をし始めた。


「あ、母さんいいよ、俺がやるから」

「大丈夫よ、このくらいはできるから」

「いいって、母さんは食器用意して」

「はいはい」

 トワはお皿などを用意して並べている。



 紗良はふとトワを見て、左手だけで準備している姿に目を止めた。

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