お見合い相手のお姉さん・・・好きになってもいいですか?
紗良が退院して三ヶ月後。
季節は冬になった10月下旬に、やっと結人と紗良の結婚式が行われることになった。
可愛いチャペルの教会で、参列者は身内だけ。
結人の両親、北斗とトワ、そして妹の遥香。
紗良の母と妹の葉菜。
こじんまりとしているが、とっても暖かでアットホームな結婚式。
シルバーのモーニングに身を包んだ結人は、モデル並みにカッコよくて。
妖精のような、純白のウェイディングドレスに身を包んだ紗良は女優顔負けなくらい綺麗で。
2人が並ぶととっても絵になる。
チャペルの鐘が2人の幸せを告げる。
ブーケトスは・・・
葉菜が受け取った。
「やったね。次は私、もう彼からプロポーズされているの」
嬉しそうな葉菜。
10月で寒くなった晴天の空が広がる中。
結婚式は無事に終わった。
2人の新居は結人の家のまま。
お揃いのパジャマで一緒にベッドで寝ている結人と紗良。
「紗良、もういいのかな? 」
「え? 」
そっと紗良の髪をかき上げ、結人はそっと微笑んだ。
見つめられると、結人が何を言いたいのか紗良は分かってしまい赤くなった。
「もう大丈夫だって言われたよ。とっても順調で、お医者さんもびっくりしているの」
「やっぱり。ちゃんと、紗良の中に俺がいるもんな」
「うん・・・」
2人の唇が重なり・・・
産まれたままの姿になり・・・
そして1つになる。
「紗良・・・」
「ん? どうしたの? 」
見つめ合って、そっと微笑み合う2人。
「子供、欲しい? 」
「え? なんでそんな事聞くの? 」
「紗良が負担にならないなら、いいけど。俺は、紗良が一番大切だから」
「結人さんとの子供、欲しいってずっと思っているよ」
「本当に? 」
「うん。その事も、お医者さんに聞いたの。子供を産むことは、全然問題ないからって言われたよ」
「そっか。じゃあ・・・今夜は容赦しないぞ」
額を額をくっつけて、微笑み合う2人。
お互いの体温を感じて・・・1つになる・・・。
3ヶ月ぶりに感じたエネルギーに、とても新鮮さを感じた。
心も体も満たされて、その先にもっと、もっと輝く未来がある。
そこには・・・・
計り知れない愛がいっぱい・・・。