お見合い相手のお姉さん・・・好きになってもいいですか?
寒い冬が過ぎて。
新緑の季節が過ぎて。
猛暑の夏が過ぎて。
結人と紗良が結婚して1年が過ぎた頃。
結人と紗良の子供が産まれた。
可愛い男の子の双子ちゃん。
結人と紗良によく似ている双子の男の子に、良人(りょうと)と結沙(ゆいさ)と名付けられた。
結人と紗良の名前を1文字ずつとって、2人の大切な子供である証で願いを込めて。
紗良が心臓手術をしてることから、帝王切開だと思われたが。
良人も結沙も小さな赤ちゃんで、自然分娩で超がつくくらいの安産だった。
ずっと結人が付き添ってくれていて。
紗良は何も不安に思わず出産できた。
北斗とトワは初孫に大喜び。
毎日の様に顔を見に来てくれる。
葉菜も伯母さんになってしまったが、とっても大喜びしている。
紗良の母も何も言う事がないと感無量である。
一度に2人も来てくれた事で、結人は育休をとって子育てを手伝う事にした。
双子は泣くのも一緒で同時に泣く。
母乳も足らなくて、ミルクも併用している。
産まれたときは2500gで小さかったが、良人も結沙も退院して来てからはどんどん大きくなり体重も増えている。
良人は紗良に似ている顔立ちで、結沙は結人に似ている顔立ち。
「可愛いなぁ・・・」
結沙を抱いてミルクを飲ませている結人が、嬉しそうに笑っている。
「良人寝ちゃったわ・・・」
紗良はベビーベッドに良人を寝かせた。
「結沙も寝ちゃったよ」
結人は良人の隣に結沙を寝かせた。
「紗良。本当に有難う、2人も産んでくれて」
「私1人じゃ産めなかったよ。結人さんが居てくれたから・・・。結人さんが、私を愛してくれたから・・・今の私がいるの。お礼を言うのは、私の方だよ」
紗良はそっと結人を見た。
「紗良。まだまだ、未来は沢山あるよ。これから、良人と結沙と一緒にまだ判らない未来を、作って行こう」
「うん・・・」
そっと寄り添う結人と紗良。