お見合い相手のお姉さん・・・好きになってもいいですか?


 眠っている紗良をベッドに寝かせると。

 紗良は目を覚ました。



 目を覚ました紗良に、結人はそっとキスをした。


 驚いた紗良だが。

 結人の唇が心地よくて、ギュッとしがみついてしまった。



 そのまま勢いに任せて、結人は紗良を抱いてしまった。





 あれから紗良は部署に行っても、目を合わせてくれない。

 話しかけようとしても逃げてゆく。



 このままじゃいけない・・・結人はそう思っていた。






 屋上。


 屋上の休憩室は囲いがしっかりしてあり、屋根もあり雨の日でも休憩できるようになっている。

 
 お昼になり紗良が一人来て、お弁当を食べている。


 いつも紗良は一人でお弁当を食べている。


 とても小さなお弁当で、おにぎり1個と小さなタッパーにおかずが少し入っている。

 水筒にお茶が入っていて、紗良はゆっくりと食べている。



「おねえちゃん」

 葉菜がやって来た。


「葉菜、どうしたの? こんなところに」

「たまにはお姉ちゃんと、お昼食べようと思って」


 隣に座り買ってきたサンドウィッチと、パック珈琲を取り出して食べ始める葉菜。
< 8 / 59 >

この作品をシェア

pagetop