お見合い相手のお姉さん・・・好きになってもいいですか?
眠っている紗良をベッドに寝かせると。
紗良は目を覚ました。
目を覚ました紗良に、結人はそっとキスをした。
驚いた紗良だが。
結人の唇が心地よくて、ギュッとしがみついてしまった。
そのまま勢いに任せて、結人は紗良を抱いてしまった。
あれから紗良は部署に行っても、目を合わせてくれない。
話しかけようとしても逃げてゆく。
このままじゃいけない・・・結人はそう思っていた。
屋上。
屋上の休憩室は囲いがしっかりしてあり、屋根もあり雨の日でも休憩できるようになっている。
お昼になり紗良が一人来て、お弁当を食べている。
いつも紗良は一人でお弁当を食べている。
とても小さなお弁当で、おにぎり1個と小さなタッパーにおかずが少し入っている。
水筒にお茶が入っていて、紗良はゆっくりと食べている。
「おねえちゃん」
葉菜がやって来た。
「葉菜、どうしたの? こんなところに」
「たまにはお姉ちゃんと、お昼食べようと思って」
隣に座り買ってきたサンドウィッチと、パック珈琲を取り出して食べ始める葉菜。