卑劣恋愛
呼び出す
学校に到着して武の机の中を確認してみると、あたしがねじ込んだお弁当箱がそのまま残されていた。
手に持っているとずっしりと重たくて、嫌な臭いもしてきている。
「もう武ったら、恥ずかしいからって食べなかったんだ」
ブツブツと呟き、あたしはお弁当箱の中身をゴミ箱へと捨てていく。
お米には緑のカビが生えていて、おかずはどれもねばっこい糸を引いている。
ゴミ箱の中はすぐに腐敗臭に包まれて、あたしは慌てて生ごみの上から不要になったプリントと重ねるようにして入れた。
これで少しは臭いが軽減されるはずだ。
空になったお弁当箱は水道で軽く洗い、どうにか臭いも消えてくれた。
「本当に、世話が焼けるんだから」
そう言いながらも、あたしの顔はニヤけていた。
こうして武の世話ができていることが、心底嬉しい。
「ノドカ、おはよう」
自分の机に戻ってきたところで教室のドアが開き、真由子が登校してきた。
手に持っているとずっしりと重たくて、嫌な臭いもしてきている。
「もう武ったら、恥ずかしいからって食べなかったんだ」
ブツブツと呟き、あたしはお弁当箱の中身をゴミ箱へと捨てていく。
お米には緑のカビが生えていて、おかずはどれもねばっこい糸を引いている。
ゴミ箱の中はすぐに腐敗臭に包まれて、あたしは慌てて生ごみの上から不要になったプリントと重ねるようにして入れた。
これで少しは臭いが軽減されるはずだ。
空になったお弁当箱は水道で軽く洗い、どうにか臭いも消えてくれた。
「本当に、世話が焼けるんだから」
そう言いながらも、あたしの顔はニヤけていた。
こうして武の世話ができていることが、心底嬉しい。
「ノドカ、おはよう」
自分の机に戻ってきたところで教室のドアが開き、真由子が登校してきた。