卑劣恋愛
お姉さんの遺体が腐敗しないように、周囲にドライアイスを並べているようなのだ。
だから、洞窟の中がここまで冷えていたのだ。
でもこんな風に保管しておいてどうするつもりだろう?
そう考えたけれど、答えはすぐに見つかった。
あたしの愛情表現は父親によく似ている。
そう考えると一目瞭然だ。
父親はここへ足を運び、お姉さんの死体を愛でるつもりでいるのだろう。
例えば武が死んだとしても、あたしはきっと同じことをするだろう。
そうすることでようやく武を自由にできるのなら、それでもいいと感じられた。
「まずは智樹を解放してあげないとね」
あたしはそう呟いて、立ち上がったのだった。
だから、洞窟の中がここまで冷えていたのだ。
でもこんな風に保管しておいてどうするつもりだろう?
そう考えたけれど、答えはすぐに見つかった。
あたしの愛情表現は父親によく似ている。
そう考えると一目瞭然だ。
父親はここへ足を運び、お姉さんの死体を愛でるつもりでいるのだろう。
例えば武が死んだとしても、あたしはきっと同じことをするだろう。
そうすることでようやく武を自由にできるのなら、それでもいいと感じられた。
「まずは智樹を解放してあげないとね」
あたしはそう呟いて、立ち上がったのだった。