卑劣恋愛
でもでも!


そんな不安も一瞬で吹き飛んでしまった。


「あのさノドカ。積極的になるのも限度があるよ?」


せっかく人が喜んでいるというのに、真由子がそんな事を言っている。


でも、その言葉は右から左へと聞き流す事にした。


「真由子、一人だけ幸せになろうだなんて、思ってないよね?」


あたしは真由子の肩に自分のひじを乗せて言った。


「え……?」


「あたしの助言は正しかった。あたしは自分のやり方で幸せを掴むの」


あたしはそう言うと、自分の席へと向かったのだった。
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