卑劣恋愛
真由子は慌てて止めようとするけれど、幸せな報告ならなにも問題ないはずだ。


「でも、相談を受けてから随分と急展開だね?」


「それがね、相手もずっとあたしのことをが気になってたんだって」


言いながら、真由子の顔は更に赤くなる。


「すごいじゃん! それじゃ、元々両想いだったの?」


真由子はコクコクと何度も首を縦に振って答える。


「よかったね。これで真由子も幸せになれるね」


あたしはそう言い、真由子の肩を叩いた。


すると真由子はなにか言いにくそうに視線を空中へ投げ出し、そしてあたしへと戻した。


「あのさ……ノドカはどう?」


「え?」


「ノドカの、恋愛は上手く行ってる?」


しどろもどろになってそう質問してくる真由子に、あたしは思わず笑いそうになっていた。
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