卑劣恋愛
智樹がいい言い訳を考えて、千恵美をひと気のない場所へ連れ込むことができればいいけれど……。


そう考えていると、智樹が千恵美の体を押し倒すのが見えた。


2人の体重のせいで渡り廊下がドンッと音を立てる。


あたしは驚いて立ち上がってしまった。


渡り廊下の上で2人の体がもみ合うのを見た。


まさか、こんなところで!?


声をかけそうになって、すぐに止めた。


今は人の気配もないし邪魔をする必要はないかもしれない。


もし誰かに目撃されても、智樹に口封じをしておけばあたしが疑われる心配もない。


ジッと見ていると、智樹の手が千恵美のハーフパンツをずらすのが見えた。


あたしは口元に笑みを浮かべ、その場を後にしたのだった。

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