真実を知った時、僕は1%の奇跡を願った
「美波ちゃん…!!」
目の前には泣きじゃくるおばあちゃんの顔。
「おばあちゃん…。私…。」
確かなことは覚えてないけど
どこも痛くない…。
「ほんとうによかった…。
突っ込んだ車のそばに倒れていた
なんて警察の方から電話貰った時は
心臓が止まるかと思ったけど
気を失っていたみたいなのよ。
体はどこも怪我してないわ。」
そう…なんだ…。
…あれ、そういえば
あの時「危ない!!!」って声が聞こえて
誰かが私を庇ってくれた気が…!
「おばあちゃん!他に怪我した人は?!」
「いないみたいよ。
単独事故だって。」
単独…事故?
じゃあ、私を誰かが庇ってくれたのは
気のせい…?
いや、でもそうじゃなきゃ
私なんで無事なんだろう…。