真実を知った時、僕は1%の奇跡を願った
「とにかく本当に無事でよかった…。」
おばあちゃんが泣きじゃくるので
これ以上は何か言わない方がいいと思って
このモヤモヤを心にしまい込んだ。
それから私はその日一日だけ入院して
退院した。
そしてその後また私はあの交差点に行った。
おばあちゃんに心配されるから
今度は歩道橋からその場所を眺めるようになった。
あの時、助けてくれたのは
誰だったんだろう…。
なんて考えても分からないことを
毎日考えていたある日。
「毎日毎日こんな所で何してるの?」
…っ?!
突然ひょこっと私の隣に顔を出して
声をかけてきた男の子。
「びっくりした!」
「ごめんごめん。
でも毎日ここにいるし
なんか難しそうな顔してるから
気になってさー!」