真実を知った時、僕は1%の奇跡を願った
the second week
響輝Side
美波と付き合いだして1週間が経った。
最近ではもう冷やかされることも
問い詰められることもなくなり、
逆に今度は周りから『お似合い』という言葉を
よくもらえるようになっていた。
俺も今まで適当に流していた
マリナやミカたちのことを
きちんと断って、遊びに行くことはない。
まぁ、当たり前なんだけど。
でも、俺なりのけじめっていうか、
目に見える形で”美波が好きだ”
という事を伝えたかったから。
その影響なのか、
アオトまでもが何故か真面目になり始め
『俺も彼女作ろうかな』なんて
ぼやいている月曜日の朝。
今日は美波が寝坊したとか言って
先に学校に行くように言われていたから
先に来たのはいいんだけど、
授業が始まりそうなのに
美波の姿はまだ見えない。