これが恋だと言うのならば
「練習だけさせられるってことじゃん」


「…冬夜〜!!!」


「う、わ、目うるうるさせんな!」


「冬夜、本当に!お願いします!!!」


「…なんで俺が」


「冬夜が1番速いから」


「どうせ走らないなら遅いやつでも良くない?」


「もー!!俺が!冬夜と一緒にリレーしたいの!冬夜全然体育祭の競技出ないし…!!!」


「…分かった。」


「!!ほんと!?」


途端に顔を輝かせる晴真。


「ただし、絶対、走らないから。練習、見てるだけ。」


「まあ、いいや!よっし決まり〜」


「うん」


「よーし!じゃーあ、今日から練習ね!」


「わかった」


ということで、俺は放課後、リレーの練習に借り出されることになった。


…まあいいか。特にやることもないし


そして向かえた練習時間。


さっきまで降っていた雨はなぜかやんでいて、すっかり晴れていた。


リレーは、男女各5人ずつ、計10名でバトンを繋ぐ。


女子は100m、男子は150mを走る。


ちなみにメンバーは、女子は前園さん、前園さんといつも一緒にいる友達…(麻衣さん、だっけ。名字知らないな…)と、名前の知らない3人プラス補欠の人(この人も名前知らない)


…知らない人ばっかりだな。
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