これが恋だと言うのならば
男子は、晴真、イツメンのみんな、と、俺。


イツメンのみんな、と言ってもまあ、晴真が仲がいいだけで、俺はそんなに仲がいい訳では無いんだけど。


別に悪い訳でもないけどね。


「よーし!じゃーあ、練習始めよ〜!」


ということで、リレーのメインメンバーの皆さんは練習を始めるらしいので、日陰で休むことにした。


しばらく休んでいると、


「柊くーん」


と、女子の方の補欠の子が俺の方に駆け寄ってきた。


…今思ったんだけど、…このタイミングで思うのすごいおかしいけど。これって、結構気まずくない?


…少し前まで好きだ、と言っていた女の子が同じリレー選手(俺は補欠だけど)だなんて。


話すきかいも、訪れてしまうかもしれない。


「柊君??」


「あ、ごめん。ぼーっとしてた」


「私もここで休んでもいい〜っ?」


「うん別にいいけど」


…誰だっけな、この人


「ねーねー柊君、柊君のこと冬夜って呼んでもいい〜?」


…馴れ馴れしいな。


『ちょっと、恥ずかしいので、遠慮しときますっ 』


なぜか、名前を呼んで欲しい、と、俺が言った時の彼女の言葉を思い出した。
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