ネト恋


『お掛けになった電話は――』

ドキドキした。すごくドキドキして心臓が飛び出でるかと思った。だけどそんなドキドキはなんの意味もなくて。

ただ機械的なアナウンスがあたしの耳から離れてくれなかった。


『さっき電話したんだけど、忙しかったかな?ごめんね。今日は1年半年記念でした。裕翔《ゆうと》は忙しくて覚えてないだろうけど、もう3ヶ月会えていません。そろそろ会いたいな、明日は土曜日だし会えないかな?連絡待ってます。』

家についてすぐに何度も消しては打って、消しては打ってして、これでいいのかなあって思いつつもそのままLINEを送ったあと、無造作に服を脱いでシャワーを浴びる。

すごく眠いしイベントももうすぐ終わるから今日はシャワーだけにしよう。

「んあああ!!」

とはいっても、返事が気になって仕方ない。

1年半付き合ってきた彼氏からの返事を未だにこんなにも不安に待つのはおかしいのだろうか。

『まるちゃん今日はイベント討伐一緒にやらないの?』

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