眠姫にキスを。



先輩の家に行き、キスをして司先輩の体に触れる。

つか先輩は感じてくれているのだが、ちょっと様子がおかしい。

眉をひそめて少し辛そうに俺を見るから。

…………あぁそうか。

ちょっとやり過ぎたのかも。

付き合ってるとはいえ、1週間に1回はぜったいしてるから。

やめようとしたら先輩が慌て阻止した。

「ち、違うの。そうじゃなくてその……。」

いつも冷静な先輩が少し取り乱した姿を見て俺は話を聞く事にした。

「慌てないで……ゆっくり、話して下さい。先輩は何に悩んでいるんですか?」

先輩両肩に手を置いて綺麗な真ん丸の瞳を真っ直ぐに見つめる。

深呼吸して目を閉じてから目を開けて先輩はゆっくり話し始める。

「……私、瑞希くんが好き。私を求めてくれるのも……その……凄く好き……。」

…………ヤバイ。

直接言われると結構くる。

顔真っ赤にしてモジモジする先輩何か……エロい。


「瑞希くんは今まで女の子と付き合ったことあるだろうし、経験豊富なことを攻めてる訳じゃないの。仕方のないことだから。」

「…………え?ちょ、ちょっと待って下さい。先輩、俺のこと今までそういうふうに思っていたんですか?」

少しだけ意識が飛びかけたけれど、司先輩の口からとんでもない事が出るもんだから、慌てて聞き返した。

司先輩はよく見ると目が潤んでいた。


今まで誰とも付き合ったことない俺だが、先輩を傷つけたくなくて、いろいろ気遣って喜ばせようとしていたら、それが裏目に出てしまった。



俺が経験豊富だとか上手いから嫉妬したとか……。

経験豊富だと思われていたのに驚いたがその嫉妬した顔が可愛くて。




互いに裸になって激しく求め合って安心しきった顔で寝ている先輩。

マジ可愛い。


彼女の笑顔が見たくてキスして起こす。

優しい、優しいキスを……。



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