眠姫にキスを。
司side
急な話だけど私若林司は寝起きがクコブル悪い。
中学生の頃先生に叩かれても起きなかった事があったぐらい
……爆睡だったから全然覚えてないけど。
今はもう高校2年生。
授業中に寝ることはなくなった。
平常点に関わるのもあるけれど。
寝起きが悪いのは今も変わらない。
でも……。
「……ん。」
ゆっくりと目を開けると端正な顔立ちが目の前に……。
「先輩。おはよう。」
優しく笑いかける彼。
目を開けて最初に見るのは私を起こしてくれた人の疲れきった表情。
私ほど寝起きの悪い人にあったことがないと言われたこともあるくらいだ。
でも彼は疲れきった顔はしない。
いつも優しい笑顔。