千紘さんのありがた~いお話
はー。
今日はなんだか幸せだったー。
また千紘さんとデートのようなことをしてしまいましたしね、と真昼は機嫌よく帰宅の挨拶をレモンの木にしていた。
一緒にランチを食べて、スーパーの足湯に入って。
千紘さんや足湯につかっていたご老人の人たちと飴を分けあって食べて。
そして、冷蔵庫に食材がいっぱいです。
うーん。
なにから食べようかなー、と冷蔵庫の中を眺めていると、背後から視線を感じた。
振り向くと、千紘がなにやら難しい顔をして、こちらを見ている。
な、なんだろうな……。
視線が、こちらを見ているようで、見ていない、というか。
千紘さん、なにかお仕事でお悩み事でも?
とビクビクしながらも、真昼は千紘を心配し、
晩ご飯はなにかおいしいものでも作ってあげようかな、と思っていた。
千紘さんが喜びそうなメニューってなんだろうな。