千紘さんのありがた~いお話
買い物帰り、書店を覗いたら、珍しく愁子が漫画ではない棚の前に居た。
「田所さんー、ちょうどよかった。
お土産ー」
この辺うろついてたら、みんなに会えるかと思ってーと真昼が笑顔で言うと、愁子が、すぐに、
「うわっ。
なんなんですか、そのラブラブオーラはっ。
お肌もつやつやじゃないですか。
なんか、むかつく」
と言ってきた。
「……何処にラブラブオーラがあるの?
私は不安でいっぱいなんだけど。
占いは現状変化なしだし、中吉だし」
と言うと、さすが女子、
「えっ? 占い?
何処のですか?
当たりますか?」
と物凄く食いついてきた。