極艶恋~若頭は一途な愛を貫く~
「龍司さんの接客、私にさせてください」
深雪ママの手を取り、目を輝かせてお願いすれば、「もちろんよ」と快く許可してもらえる。
「実乃里ちゃんがうちの店で働いていること、龍司さんにはまだ伏せておくように旦那に言っておいたわ。きっと驚くわよ。いい女になったところを、見てもらわないとね」
「はい!」
それから四十分ほどが経ち、時刻は二十二時十分となる。
店内の客は十五人となかなかに盛況だが、ボックス席のひとつはリザーブの札を置いている。
もちろん龍司のための予約席だ。
(まだかな……)
満席のカウンターで常連客の相手を深雪ママとふたりでこなしつつ、実乃里はそわそわと落ち着かない。
深雪ママも気にしているようで、「遅いわね」と呟いたら、ドアが開けられた。
「来たわよ、隠れて」と深雪ママに楽しげに指示され、実乃里は急いでカウンター裏にしゃがみ込む。
緊張と嬉しさで鼓動が速まり、手が汗ばんでいた。
「いらっしゃい、龍司さん。お久しぶりね。あなた、ボックス席を取っておいたわ。龍司さんをご案内して」
「深雪、俺も客として来てるんだよ。若頭にだけじゃなく、俺にもサービスしてくれよ」
「水割りを一杯だけご馳走してあげるわ。手の早いあなたに、女の子は付けないわよ」
深雪ママの手を取り、目を輝かせてお願いすれば、「もちろんよ」と快く許可してもらえる。
「実乃里ちゃんがうちの店で働いていること、龍司さんにはまだ伏せておくように旦那に言っておいたわ。きっと驚くわよ。いい女になったところを、見てもらわないとね」
「はい!」
それから四十分ほどが経ち、時刻は二十二時十分となる。
店内の客は十五人となかなかに盛況だが、ボックス席のひとつはリザーブの札を置いている。
もちろん龍司のための予約席だ。
(まだかな……)
満席のカウンターで常連客の相手を深雪ママとふたりでこなしつつ、実乃里はそわそわと落ち着かない。
深雪ママも気にしているようで、「遅いわね」と呟いたら、ドアが開けられた。
「来たわよ、隠れて」と深雪ママに楽しげに指示され、実乃里は急いでカウンター裏にしゃがみ込む。
緊張と嬉しさで鼓動が速まり、手が汗ばんでいた。
「いらっしゃい、龍司さん。お久しぶりね。あなた、ボックス席を取っておいたわ。龍司さんをご案内して」
「深雪、俺も客として来てるんだよ。若頭にだけじゃなく、俺にもサービスしてくれよ」
「水割りを一杯だけご馳走してあげるわ。手の早いあなたに、女の子は付けないわよ」