極艶恋~若頭は一途な愛を貫く~
(怖い、帰りたい……)
実乃里はソファからそっと腰を浮かす。
すると、斑目の視線がジロリと向けられ、実乃里は肩を揺らした。
立ち上がった斑目は、実乃里の右隣に座り直し、彼女の右肩に腕をのせてきた。
それによって立ち上がることを封じられた実乃里は、ゴクリと唾を飲み、冷や汗を流す。
(私になんの用が? 話しかけられたら困るんだけど……)
「あ、あの、私もう帰ります」
隣を見ずに震える声で退室を願い出た実乃里だが、斑目は許してくれず、「そう急くな。少し話そうじゃないか」と低く笑う。
「あんた、ロイヤルではいつから働いてるんだ?」
「三カ月くらい前です……」
「あの店でずっと働くつもりか?」
「いえ、そろそろ辞めなければと思ってまして……」
なぜか興味を持たれてしまった実乃里は、尋問されている気分で斑目の質問に答えていく。
いずれ自分のカフェを開きたいと思っており、ロイヤルで働いているのは、そのための修業期間であるということも話した。
実乃里はソファからそっと腰を浮かす。
すると、斑目の視線がジロリと向けられ、実乃里は肩を揺らした。
立ち上がった斑目は、実乃里の右隣に座り直し、彼女の右肩に腕をのせてきた。
それによって立ち上がることを封じられた実乃里は、ゴクリと唾を飲み、冷や汗を流す。
(私になんの用が? 話しかけられたら困るんだけど……)
「あ、あの、私もう帰ります」
隣を見ずに震える声で退室を願い出た実乃里だが、斑目は許してくれず、「そう急くな。少し話そうじゃないか」と低く笑う。
「あんた、ロイヤルではいつから働いてるんだ?」
「三カ月くらい前です……」
「あの店でずっと働くつもりか?」
「いえ、そろそろ辞めなければと思ってまして……」
なぜか興味を持たれてしまった実乃里は、尋問されている気分で斑目の質問に答えていく。
いずれ自分のカフェを開きたいと思っており、ロイヤルで働いているのは、そのための修業期間であるということも話した。