極艶恋~若頭は一途な愛を貫く~
呆れと感心が混ざったようなため息が、実乃里の唇にかかり、体に彼の重みを感じた。
先ほどとは違い、ゆっくりと溶かすようなキスをくれて、今度は最初から喜びが押し寄せる。
それは、ひとりの女として扱われ、欲情してくれるという喜びである。
(今すぐ恋人になれなくてもいい。ここから始まる努力は、これまでとは違った成果を与えてくれるはず……)
そのような前向きな期待が、実乃里の胸に膨らんだ。
たっぷりと甘いキスをくれた龍司は、身を起こすと、着ているワイシャツのボタンに手をかける。
ゆっくりとボタンが外され、ワイシャツが脱ぎ捨てられたら……見事に割れた腹筋と、張りのある大胸筋が現れた。
滑らかな小麦色の肌には、いくつかの傷がある。
線状の瘢痕となった傷は、いつ刻まれたものであろうか。
少年時代に喧嘩に明け暮れていた頃の後悔が、消えずに残っているのかもしれないと実乃里は思って見ていた。
実践的に鍛え抜かれた逞しい筋肉美に、古傷さえもが龍司の野生的な魅力を引き立てる。
「その傷跡、素敵ですね……」
実乃里が恍惚の表情で感想を口にすれば、龍司がクッと笑った。
先ほどとは違い、ゆっくりと溶かすようなキスをくれて、今度は最初から喜びが押し寄せる。
それは、ひとりの女として扱われ、欲情してくれるという喜びである。
(今すぐ恋人になれなくてもいい。ここから始まる努力は、これまでとは違った成果を与えてくれるはず……)
そのような前向きな期待が、実乃里の胸に膨らんだ。
たっぷりと甘いキスをくれた龍司は、身を起こすと、着ているワイシャツのボタンに手をかける。
ゆっくりとボタンが外され、ワイシャツが脱ぎ捨てられたら……見事に割れた腹筋と、張りのある大胸筋が現れた。
滑らかな小麦色の肌には、いくつかの傷がある。
線状の瘢痕となった傷は、いつ刻まれたものであろうか。
少年時代に喧嘩に明け暮れていた頃の後悔が、消えずに残っているのかもしれないと実乃里は思って見ていた。
実践的に鍛え抜かれた逞しい筋肉美に、古傷さえもが龍司の野生的な魅力を引き立てる。
「その傷跡、素敵ですね……」
実乃里が恍惚の表情で感想を口にすれば、龍司がクッと笑った。