極艶恋~若頭は一途な愛を貫く~
少しの関心も向けてくれない彼には、オリジナルの卵サンドの感想は聞けそうになく、名前を尋ねてみようと思っていたことも実現できそうにない。
店員と馴れ合うのを嫌そうだと感じ取った実乃里は、愛想のない彼を口惜しく見つめつつも、そんなクールなところもたまらなく魅力的だとも思い、側を離れた。
食器を下げてテーブルを拭き、接客をしてレジを打つ。
忙しく店内を動きながら、気になるのはやはり無愛想なイケメンの反応であり、チラチラと食べる様子を窺ってしまう。
サンドイッチは、長方形のものが四切れだ。
新聞片手に卵サンドを口に運ぶ彼は、味に関してなにも思うところがないように見受けられた。
(工夫したつもりだったけど、特別に美味しいとは思わせられなかったみたい……)
けれども、四切れ全てを平らげた彼は、紙面から視線を外さないまま皿に手を伸ばす。
そして、ふと皿を見て、もうないのかと食べたりなさそうな顔をした。
それを見た実乃里は、にやけた顔をトレーで隠し、小さくガッツポーズをする。
(笑顔がなくても、ちゃんと美味しいと思ってくれていたみたい。よかった……!)
感想を言ってもらえたわけでもないのに、そう解釈して実乃里は喜ぶ。
店員と馴れ合うのを嫌そうだと感じ取った実乃里は、愛想のない彼を口惜しく見つめつつも、そんなクールなところもたまらなく魅力的だとも思い、側を離れた。
食器を下げてテーブルを拭き、接客をしてレジを打つ。
忙しく店内を動きながら、気になるのはやはり無愛想なイケメンの反応であり、チラチラと食べる様子を窺ってしまう。
サンドイッチは、長方形のものが四切れだ。
新聞片手に卵サンドを口に運ぶ彼は、味に関してなにも思うところがないように見受けられた。
(工夫したつもりだったけど、特別に美味しいとは思わせられなかったみたい……)
けれども、四切れ全てを平らげた彼は、紙面から視線を外さないまま皿に手を伸ばす。
そして、ふと皿を見て、もうないのかと食べたりなさそうな顔をした。
それを見た実乃里は、にやけた顔をトレーで隠し、小さくガッツポーズをする。
(笑顔がなくても、ちゃんと美味しいと思ってくれていたみたい。よかった……!)
感想を言ってもらえたわけでもないのに、そう解釈して実乃里は喜ぶ。