恋のカフェタイム

　今日はなんてアンラッキーデーなのだろう。確か朝の占いでは蠍座は一位だったはずなのに。

　通勤中にストッキングが破れ、大勢の前で上司に散々叱られ、ヘトヘトになるくらい残業を押し付けられたのを早く終わらせ疲れ果て…


　そして唯一の癒しである彼氏が──……

「…」
「…」
「きょ、今日遅くなるんじゃ…？」

　見知らぬ女とソファの上でイチャイチャしていました。


「ど」
「ど？」
「どこの女じゃー！！！！」
「うわっ…ちょっ…落ち着け舞！話せばわかる！鞄を投げるな！」
「落ち着け！？この状況を見て落ち着いていられますか！？バカなの！？話してもわかるわけないでしょ！この浮気者！」


　皆さん。占いなんて当てになりません。星座が一位だったぐらいで舞い上がってた私(26)もバカでした。信じきっていた私がバカでした。

　ああもうやだ、なにもかもやだ。苛つく、ムカつく、悲しい。

「別れる！出ていってやる！」


　「舞！」と背後からの引き止める声。いや、何故止まったの私、少しばかりの余計な情だろう。ダメだ、出ていかなきゃ。

　それともなに？謝れば済むとでも思ってんの…？ま、まぁもし本当に心から申し訳ないと思ってるんならちょっと考え直してあげても──…

「鞄、忘れてる。あと私物どうすんの？」
「……」

　いっそ殺してやろうかの勢いでビンタしてやった。