嘘つき旦那様と初めての恋を何度でも
☆☆☆
「今日はそいつにすんのか?まぁ、育ちの良さそうな女だし。金はありそうだからゆくゆくは客になるかもしれないけど………俺の好みじゃねーんだけど」
「じゃあ、俺だけ相手するからいいさ。薬使えば1発で落ちるさ」
車に乗っていた強面の男は、あまり乗り気ではないようだが、緋色の肩をガッチリと掴んでいる男は、緋色を逃がそうとしなかった。
緋色は抵抗するけれど、女の力では敵うはずもなかった。声を出そうとしてるけれど、怖くて大きな声が出ない。震える声で止めてと言うのが精一杯だった。
「おねえーさん。車へどうぞー」
「おい、ふざけるのはいいから早くしろ。目立ちすぎると後々面倒だぞ。」
「わかったよ………。おら、さっさと車に乗れっ!」
「やっ…………!!」