嘘つき旦那様と初めての恋を何度でも
「よかった。じゃあ、明日行ってもいいかな?」
『うん、大丈夫だよ。ありがとう、緋色ちゃん。』
「いえ………。」
『じゃあ、明日は家まで迎えに行くから。楽しみにしてる。』
「…………私も、です。」
どう返していいのかわからず、本心のままにそう言うと、泉がクスクスと笑う声が耳元で聞こえてきた。
何か変なことを言ってしまっただろうかと、緋色は心配になってしまう。
『敬語になってるよ。』
「あ…………。」
『きっと、顔を真っ赤にしながら言ってるのかな、って想像したら可愛いなって思って。』
「可愛いって………年上だし、そんな事ないよ…………。」
『年上とか関係ないよ。初めて会ったときからずっと可愛いって思ってるよ。』