嘘つき旦那様と初めての恋を何度でも
泉が何かに反応して、顔を上げた。そして、綺麗な表情でニッコリと微笑み手を振っていた。
すると、泉と同じぐらいの年齢の若い女の子泉に近づき頬を染めながら何かを話している。そして、泉も楽しそうに笑い、2人は向かい合って座っていた。
それはどこからどうみても恋人同士そのものだった。
「ねぇ、あそこにいるのって松雪選手じゃない!?」
「っっ!」
緋色の後ろから女性特有の高い声が聞こえた。その声で彼の名前が出てきたので、緋色はビクッとしてしまった。
どうやら、緋色と同じようにカフェにいる泉を見つけてしまったようだ。