一生に一度の「好き」を、全部きみに。

カッコ悪いとこさらしたままで、いいのかよ？

葵の本音もわからないままだ。

俺のこと、どう思ってる？

ひとりで突っ張って、硬い殻に閉じこもり、心を閉ざそうとするあいつの本音が……知りたい。

「咲なら大丈夫。応援してるから、がんばれよ。ま、振られたときは仲間ってことで！ ははっ！」

翔なりに俺の心配をしているのか、眉を垂れ下げたぎこちない笑みを浮かべた。

気を遣わせてしまってる。翔のくせに、そういうの気にすんなよ。

悪かったな……。

ちゃんとする。

もう一度ちゃんと向き合おう。

少し冷静になれた今だからこそ、そう思えた。