百物語は終わらない
「う〜ん、何して遊ぼうかな〜?カラオケはみんなでけっこう行ってるし、夏祭りは行くことは決まってるし、キャンプは私たちだけじゃ行けないし……」

私は考えてみるけど、中学生だからみんなで楽しく旅行!というわけにもいかない。でも、何か特別なことをしてみたい。

考え続ける私にみんなは言った。

「カラオケや夏祭りでも充分楽しめるわよ」と冬子。

「そうそう!射的とかして、屋台のおいしい食べ物食べようよ」と出海。

「特別に俺が何か奢ってやるよ!お前のためじゃないからな!!俺が奢りたいだけだからな!!」と勇気。

みんな普通が好きだなぁ〜……。そんなのってつまらなくない?

「せっかくの夏休みだよ?面白いことしたいじゃん!例えば……廃墟で肝試しとか!」

私が思いついたことを言うと、冬子と勇気が「はぁ!?」と大声を出す。出海はキラリと目を輝かせた。

「夏といえばホラーでしょ!廃墟探検なんて雰囲気あって楽しそうじゃない?本当に幽霊に会えるかも!!」
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