君と一緒にいる理由
TVを見ながら、髪を拭いてると

『早く乾かせよ〜、風邪引くだろ。』

ガシガシとタオルで髪を拭かれ、ドライヤーの風があたる。

サラサラと長い髪がなびく。

『そろそろ、髪切れよ。長すぎ。』

「…。」

ドライヤーの音のせいにして、聞こえないふりをする。

すると、音が止まって

『さくら、聞こえないフリすんなよ。』

「ごめんなさい。」

しっかりとばれてました。

1人で美容院なんか行けないし…

「ジェシーが居ないとムリ…。」

乾いた髪にクシをとおす。

『じゃあ、俺の知り合いに頼むからさ。俺が仕事終わったら一緒に行くぞ。』

「うん、ありがと。」

『よし、じゃあ寝るぞ。』

「おやすみ。」

『おやすみ、いい夢みろよ。』

頭をポンポンされた。

布団に入りながら…、何か。

ジェシーに、おやすみって言うのが新鮮に感じた。

これが、一緒に暮らすってことなんだな。




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