同窓会〜あの日の恋をもう一度〜
カミングアウト
坂本に遅れを取ったものの、パソコン室に到着すると、坂本は既に中に入っている。
私は坂本がいる備品ロッカーの前まで呼吸を整えながら歩き、貼り付けてあったメモを見た。
どうせまた、別の教室に誘導されるのだろうと思っていると、どうやら終着地だったらしい。
ロッカーに貼り付けてあったメモは、何処かのサイトのURLが書かれてある。
そして、そのメモにはSDメモリーカードが一緒に貼り付けられていた。
「これは……?」
メモをロッカーから剥がして、SDカードを指差しながら坂本に問う。
坂本は、無言で一台のパソコンの電源を入れ、起動させた。
私は意味が分からなくて、そんな坂本の行動を見つめるだけだ。
起動させるのに少し時間がかかるのか、沈黙を破る様に坂本が口を開く。
「このSDのデータは……。
西田が早退した後にクラス全員で撮影した卒業写真と、それからずっと、毎年みんなで集まって撮影した写真だ。
俺のせいで、あんな事になってしまって……。
西田だけ違う高校に進学させてしまって、卒業してから毎年みんなで集まる事も伝えられなくて。
そうしていたら、知らないうちに西田の実家も引っ越してるし、連絡先すら分からなくなってた。
私は坂本がいる備品ロッカーの前まで呼吸を整えながら歩き、貼り付けてあったメモを見た。
どうせまた、別の教室に誘導されるのだろうと思っていると、どうやら終着地だったらしい。
ロッカーに貼り付けてあったメモは、何処かのサイトのURLが書かれてある。
そして、そのメモにはSDメモリーカードが一緒に貼り付けられていた。
「これは……?」
メモをロッカーから剥がして、SDカードを指差しながら坂本に問う。
坂本は、無言で一台のパソコンの電源を入れ、起動させた。
私は意味が分からなくて、そんな坂本の行動を見つめるだけだ。
起動させるのに少し時間がかかるのか、沈黙を破る様に坂本が口を開く。
「このSDのデータは……。
西田が早退した後にクラス全員で撮影した卒業写真と、それからずっと、毎年みんなで集まって撮影した写真だ。
俺のせいで、あんな事になってしまって……。
西田だけ違う高校に進学させてしまって、卒業してから毎年みんなで集まる事も伝えられなくて。
そうしていたら、知らないうちに西田の実家も引っ越してるし、連絡先すら分からなくなってた。