隠れイケメンの王子様に恋しました
「この先何があったってなの葉だけは手放さない。世界が滅んだってなの葉だけは守るから。だから不安な顔しないでずっと俺の傍に居て?」

「雪都…ありがと…」

微笑むなの葉の瞳からまた溢れて来る雫を唇で掬い取り、そのまま唇にキスをすると熱い感情が競り上がる。

しょっぱいはずの涙は甘くて蕩けてしまいそうだ。

何度も何度も微笑み合ってはキスをした。



ほんと言うと俺の方がなの葉に愛想尽かされてしまうのではという不安があった。
これでもなの葉は若くて可愛くて素直な性格から工場の男どもに人気がある。
いつか他の男に目が移ってしまったら…?
そんな事も考えてた。

だけどなの葉の初めてを貰った時に自分の中で誓ったんだ。


俺がなの葉の最初で最後の男になる。



絶対になの葉は


誰にもやらない


……。





FIN
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