隠れイケメンの王子様に恋しました
「でも、あたしが言わなくてもなの葉は考えてたと思いますよ?大宮さんが御影一族の人間である限り不安は尽きないと思いますけど」

急に真剣な顔になった益川は手を後ろに組んで見上げてくる。

上目遣いのそんな姿、なの葉がしたら一発でデレデレものなんだが他の誰が同じ事をしても少しも感じない。
大概俺もなの葉にぞっこん過ぎるよな。
つい苦笑いを溢したけど直ぐに真顔になった。

「なの葉の不安は俺が全部消し去ってやるから心配いらない。俺はなの葉を一生手放すつもりはないから」

真剣に訴えるように言うと、ふっと息を吐いた益川はにこりと笑った。

「それを聞いて安心しました。なの葉のこと大事にしてくださいよ?」

「もちろんだ」


・・・


益川と俺はなの葉を大事に想う同志で最大のライバル。
なの葉の取り合いはこれからも続くのだろう。
でも、一歩引いてくれた益川に感謝する。



なの葉は俺たちの想いなんて気付いてないだろうな、案外天然で鈍感なとこあるから。

それでもいいんだ。
そんななの葉を愛してやまないんだから…。



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