隠れイケメンの王子様に恋しました
大宮さんは駐車場を指差すと背中を見せスタスタと歩いていく。
はっとして彼の後に付いていったなの葉はあらぬ想像をしてしまっていた。

ま、まさかもう声かけてくるなとか、見つめてくんなとか言われちゃうのかな?
この間はたまたま送ってやっただけだから勘違いするなとか?
ああ~っどうしよう!

頭を抱えながら歩いていたら大宮さんはバイクの横に立ち止まっていて背中に当たってしまった。

「あイタッ!…はっごめんなさい!」

ダメだ!絶対怒られる!と目を瞑ったなの葉に振り返った大宮は小さな袋を差し出した。

「これ、やるよ」

「…え?」

恐る恐る目を開けて大宮さんを見ると怒ってる様子はなかった。
差し出された袋と大宮さんを交互に見てから袋を手に取る。

「あの、これは…」

「あー、この間誕生日って聞いたから…ちょっとしたお祝いで…。気に入らなかったら捨てて構わないから」

「えっ!?ええっ!!」

恥ずかしそうに首をポリポリ掻いて横を向く大宮さん。

ま、まさかまさか!
怒られると思ってたらプップレゼント!?

ビックリして大宮さんとプレゼントを交互に見た。
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