隠れイケメンの王子様に恋しました
「ん…全然、お仕置きじゃないですよ…」

熱い吐息が漏れてそう言うとガバッと起き上がった雪都はなの葉を組みしき、揺れる欲情を瞳に燃え上がらせる。

「随分余裕だな…」

「だって、雪都のキス、好き…」

気持ちよくてあったかくてふわふわでなの葉を雲の上へと誘ってくれる。

「っ…煽るなよ…」

前髪を掻き上げ見えた眉尻が下がり困った顔を見せる雪都にふふっと笑う。
雪都はちょっと困ったことがあると髪を掻き上げる癖があるみたいだ。
本人は気付いてないみたいで、なの葉だけが知ってる秘密だと嬉しくなる。

「ゆきのみやこ」

「ん?」

ふと、思いついて言葉にした。

「綺麗な名前ね、雪都、雪の都」

「ああ、俺が生まれた時、外は雪が降ってて一面真っ白だったそうだ」

ふわりと笑った雪都に見下ろされなの葉もニコリと笑う。

「なの葉の名前も女の子らしくてかわいい」

「そうかな?春生まれじゃないんだけど、菜の花からとったって言ってた」

「うん、黄色い花はなの葉に似合うよ。見てるだけで明るくしてくれる」

「うふふ、嬉しい」

二人微笑み見つめ合い、唇を寄せてその気持ちよさに夢心地になった。
抱き締め合い、いつまでもキスを交わした。
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